☆筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で障害年金を申請する

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とは

長い期間、半年以上にわたって強い疲労感を始めとする全身症状が続き日常生活を送ることが困難となる病気です。神経免疫系の疾患であるとされていますが、決定的な治療法はまだ確立されていません。

以前は慢性疲労症候群という名称でしたが、「疲労」という言葉で軽くみられ偏見を生んでしまうことがありました。現在は筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と併記することが一般的となっています。

回復まで非常に時間のかかる労作後の消耗、強い倦怠感、睡眠障害、認知機能障害などの症状があります。具体的には軽い家事を行うと数日起き上がれなくなる、酷い頭痛や筋肉の痛みが続く、脳に霧がかかったようになり思考がまとまらなくなる(ブレインフォグ)、新しいことを覚えらくなったり簡単な計算ができなくなる、体温調整ができなくなるなど、様々な症状が長期間続き日常生活に影響がでるものです。

診断はこれらの症状があることと併せ、他の病気によるものではないことを確認して除外することによって行います。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)での申請の難しさ

1.確定診断が出るまでの時間

日常生活が送れないほど重い症状がつづくにも関わらず、原因が分からず確定診断がでるまでに時間がかかることが多くあります。

また受診して治療をしても改善せず病院を転々とすることもあり、発症してから障害年金を申請するまで長い時間を要することがあります。

2.初診日の取扱い

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で障害年金を申請する際、一番難しく慎重に行うべきことは初診日の特定であると考えています。

上記の通り確定診断がつきにくく申請準備を始めるまでに時間がかかること、病院を転々とすることで受診歴が複雑になりやすいこと、それらが初診日の特定を困難にさせています。

この問題に対応するため、厚生労働省から筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の初診日の取扱いについて通達がでていますので後述します。

申請する際のポイント

1.初診日を特定するために

先述した筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の初診日の取扱いについてです。

次のいずれも該当する場合に申立てた日が初診日とされる、としています。

申立ての初診日の病院が作成した受診状況等証明書(または診断書)の内容から、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の症状に係る診療を受けていたと認められること。

確定診断がでたあとの病院で作成した診断書に、申立ての日が初診日であると記載されていること。

発症直後に確定診断行われなかった理由について説明があること。発症から確定診断がでるまでの間に受診していない期間がある場合は、その間についても症状が継続していたことを申立てること。受診していない期間が6ヶ月を超える場合は、病院が作成した診断書などにも症状が継続していたことが記載されていること。

受診状況等証明書や初診日を証明する書類、障害認定日や請求日の診断書、病歴・就労状況等申立書それぞれについて、申立てた初診日と矛盾しない内容であることが重要となります。
(※その他の状況により、個別に審査結果は異なります)

2.診断書の記載

診断書は「血液・造血器・その他の障害用(様式第120号の7)」を使用します。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)で申請する場合、等級の認定で一番重要となるのが重症度分類PSと一般状態区分です。とても重要な部分ですので、重症度分類と一般状態区分にかかる日常生活状況についてはしっかりと医師に伝える必要があります。

重症度分類PS↓

一般状態区分↓

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが歩行、軽労働や座業はできるもの
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は起床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

重症度分類PSの分類と一般状態区分の組合せで等級の目安がでます。
厚生労働省が提示している認定事例は次の通りです。

重症度分類PS一般状態区分認定等級
PS91級
PS82級
PS53級

一般状態区分は診断書に記載欄がありますが、重症度分類については項目が用意されていません。
重症度分類については診断書「⑨現在までの治療の内容、期間、経過、その他参考となる事項」に記載する必要がありますので注意が必要です。

尚あくまでも目安となりますので、裁定は個別に行われます。

3.病歴・就労状況等申立書には何を書くべきか

発症から現在までの通院や日常生活状況、就労について申立てをする書類です。障害年金は病気やケガで日常生活や就労に制限が出た場合にもらえる年金であるため、単に状況を説明するだけでなく、その障害によって日常生活に出ている影響や援助の程度、仕事ではどんな配慮を受けて働いているかを記載することが大切です。

また初診日特定のため、申立て初診日からの状況、発症直後に確定診断がでなかった理由、通院していた場合はどのような治療を受けていたか、通院していない期間にはどのような症状が続いていたかなど、当時のことを思い出して受診状況等証明書や診断書と矛盾がないように記載しましょう。

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